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「投資を始めたいけれど、いつ買えばよいのか分からない」

これは投資初心者だけでなく、経験者にとっても悩ましい問題です。

株価が上がれば、「もっと下がるまで待てばよかった」と後悔する。
反対に株価が下がれば、「まだ下がるかもしれない」と不安になる。

相場の底値や高値を正確に見極めることは簡単ではありません。
そこで、購入のタイミングを分散させる方法として活用されているのが、ドルコスト平均法です。

この記事では、ドルコスト平均法の仕組みやメリット、注意点、40代から資産形成に取り入れる際の考え方を、具体例を交えて解説します。

ドルコスト平均法とは

ドルコスト平均法とは、価格が変動する金融商品を、一定の金額で定期的に購入する方法です。

たとえば、毎月1万円ずつ同じ投資信託を購入する方法が該当します。

価格が高いときは購入できる口数が少なくなり、価格が安いときは多く購入できます。

価格による購入量の違い

  • 価格が1,000円の場合:1万円で10口購入
  • 価格が500円の場合:1万円で20口購入

このように、一定額を投資すると購入時期によって購入数量が変わります。その結果、購入価格が平均化され、高値づかみのリスクを抑える効果が期待できます。j-flec.go

ただし、これは「必ず平均購入単価が下がる」「必ず利益が出る」という意味ではありません。投資対象の価格が長期的に下落し続ければ、損失が発生する可能性があります。

ドルコスト平均法のメリット

1. 購入タイミングに悩みにくい

一括投資では、購入直後に価格が下落すると、心理的な負担が大きくなります。

一方、定期的に一定額を購入する方法なら、最初から購入時期を分散できます。
「いつ買うべきか」と悩み続ける必要がなくなる点は、忙しい会社員にとって大きなメリットです。

2. 高値づかみを避けやすい

相場が上昇しているときに一度に大きな金額を投資すると、高値づかみになる可能性があります。

ドルコスト平均法は、購入時期を分けることで、特定のタイミングに資金を集中させるリスクを抑えやすくします。

3. 投資を習慣化しやすい

毎月決まった日に自動積立を設定しておけば、相場を毎日確認しなくても投資を継続できます。

金融庁も、長期・積立・分散投資には、投資時期や投資対象を分散し、価格変動による影響を抑える効果が期待できると説明しています。

暴落時に積立を続ける意味

たとえば、毎月1万円ずつ投資するとします。

  • 価格が1,000円のときは10口
  • 価格が500円のときは20口

価格が下がると、同じ投資額でより多くの口数を購入できます。

その後、価格が回復すれば、安い価格で購入した口数が資産全体の評価額を押し上げる可能性があります。

ただし、ここで注意したいのは、暴落すれば必ず利益につながるわけではないということです。

投資対象がその後も下落し続けたり、回復しなかったりすれば、積立を続けても損失が拡大する可能性があります。

したがって、暴落時に重要なのは「何でも買い続けること」ではありません。
投資対象の内容やリスクを確認したうえで、あらかじめ決めた方針に沿って冷静に判断することです。

ドルコスト平均法の注意点

1. 損失を防ぐ方法ではない

ドルコスト平均法は、価格変動の影響を和らげるための購入方法です。
元本割れを防いだり、利益を保証したりする仕組みではありません。

特に、投資対象が長期的に値下がりする場合、安い価格で買い続けても資産価値が回復するとは限りません。

2. 一括投資より有利とは限らない

価格が長期的に上昇する局面では、早い段階で一括投資した方が、結果的に大きな利益を得られる場合もあります。

ドルコスト平均法は、常に最高の収益を目指す方法ではありません。
購入タイミングを分散し、投資判断の負担や高値づかみのリスクを抑えやすくする方法です。

3. 投資対象の選択が重要

積立方法が適切でも、投資対象そのものに問題があれば、資産形成はうまくいきません。

一つの企業に集中する個別株では、その企業の業績や経営状況によって資産価値が大きく変動する可能性があります。

複数の銘柄や地域に分散された投資信託などを選ぶ場合でも、
信託報酬、投資対象、値動きの大きさ、換金性などを確認することが大切です。

4. 手数料や税制を確認する

購入時や保有中にかかる手数料は、長期運用の結果に影響します。

また、NISAなどの非課税制度を利用できる場合もありますが、対象商品や年間投資枠などの制度内容を確認したうえで利用しましょう。
制度は変更される可能性があるため、最新情報は金融庁などの公式情報で確認することをおすすめします。

40代から始めるときの4つのポイント

1. 生活資金と投資資金を分ける

投資に回すのは、当面使う予定のない余裕資金が基本です。

生活費や近い将来に使う教育費、住宅費、医療費などまで投資に回すと、
相場が下落したときに不本意な売却を迫られる可能性があります。

2. 無理なく続けられる金額にする

毎月の積立額は、家計を圧迫しない範囲で決めましょう。

大切なのは、最初から大きな金額を投資することではなく、相場が下落しても継続できる金額を設定することです。

3. 投資対象を分散する

一つの商品や一つの企業に資金を集中させると、その対象の値下がりが資産全体に大きく影響します。

複数の資産や地域に分散することで、特定のリスクを抑えやすくなります。もっとも、分散しても損失がなくなるわけではありません。

4. 取り崩しの時期も考える

40代から始める場合、積立期間だけでなく、いつ、どのように取り崩すかも考えておく必要があります。

退職時期や年金の受給開始時期、住宅費や教育費などを見ながら、投資資産だけに頼らない資金計画を立てることが重要です。

ドルコスト平均法が向いている人

ドルコスト平均法は、次のような人に向いています。

  • 投資のタイミングを判断することに不安がある人
  • 毎月一定額を長期的に積み立てられる人
  • 相場の短期的な値動きに一喜一憂したくない人
  • 余裕資金で計画的に資産形成をしたい人

一方で、短期間で大きな利益を得たい人や、投資対象の値動きを十分に確認せず「積立なら安心」と考えている人には注意が必要です。

まとめ:ドルコスト平均法は「続ける仕組み」

ドルコスト平均法は、値動きのある金融商品を一定額・定期的に購入する方法です。

  • 高いときは少なく、安いときは多く購入する
  • 購入時期を分散し、高値づかみのリスクを抑えやすい
  • 投資のタイミングに悩みにくく、積立を習慣化しやすい
  • 利益や元本を保証する方法ではない
  • 価格が下落し続ける資産では損失が拡大する可能性がある
  • 投資対象、手数料、分散、家計への無理のなさを確認する必要がある

ドルコスト平均法の強みは、相場を完璧に予測することではありません。
将来の値動きを予測しきれない中で、無理のない金額を長期的に積み立てる仕組みをつくることにあります。

40代から資産形成を始めるなら、投資方法だけでなく、生活防衛資金や将来の支出、
リスクを取れる範囲も確認しておきましょう。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品や投資手法を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。実際の運用にあたっては、最新の公的情報や商品の目論見書を確認し、ご自身の資産状況や投資目的に応じて慎重にご判断ください。

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